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いつかのメリークリスマス

いつもはほとんどお客様の来ない、バイト先のホテルのイタリア料理店。今夜に限っては幸せそうなカップルで満席だった。厨房は、各テーブルの料理順を書いた紙がびっしりと貼られ、正社員、アルバイト、それに他の部署からのヘルプメンバーがひしめき、殺気立っていた。

シャンパンを注ぎ、舌を噛みそうなお洒落な料理の名前を(作り)笑顔で伝え、テーブルの上に置く。そんなことを3時間繰り返していたら、店は閉店時間を過ぎていた。
続いて、ルームサービス業務にまわる。さっきまでディナーを食べていたカップルが宿泊する部屋へ、オーダーがあった料理を運ぶ。だんだん憂鬱になってきた。他のみんなも同じらしく、ぜんぜん会話が弾まない。

ルームサービスの終了時間になった。みんなで余ったシャンパンを浴びるように飲み、七面鳥を切り刻んで食べまくる。ケーキもがっつり頂く。今夜のストレスを一気に発散する大騒ぎである。皆半ばヤケになっており、メチャクチャ盛り上がった。

すべてが終わった後、生ゴミを捨てるため裏口から外に出る。静かに降る雪が目に飛び込んできた。とても綺麗だった。

何故か、ふと思い出した、14年前のクリスマスイヴ。

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